マレーシアで最も考えるべき予防法務

10回に渡って法務についてお話しました。筆者がマレーシアでは特に大事だと考える予防法務について詳しく書いたつもりです。マレーシアでは裁判の進行が遅く、例え勝訴を得たとしても相手方の支払いを強制するような手段が直接的にも間接的にも十分備わっているとは言い難いです。月々いくらかの予防法務を怠ったことで思い入れのある会社が営業不能に陥ったり、騙されたり、無知な為に勝てる裁判に負けてしまったり、裁判を起こしたことで相手の態度が硬化して後悔したり、と法務に端を発する問題は枚挙にいとまがありません。マレーシアで裁判を起こした場合、勝ち負けに関係なく起こした側が裁判費用を支払う義務があります。問題を大きくした側が支払え、という精神のようなのですね。日本からすれば裁判をおこされるようなことをした側にも落ち度があると考えるので折半になることが多いですが、マレーシアではそのような相手と取引したあなたの落ち度だ、といった自己責任の考えのようですね。交通事故についてもお話しましたが、マレーシアで法律問題まで持ち込むと9割以上は良い結果になりません。ご紹介してきましたように、いかにそこまでに問題の芽を摘み取るか、芽が出る前の種を排除するか、種の保有者を遠ざけるかが大事な考えです。予防法務を徹底することが結局費用も安く、何より顧問弁護士に任せきりでは得られ無い貴重な知識・経験というものを得ることができます。


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